水彩画 風邪引き水彩紙に描いてみる

きまぐれ水彩画

風邪を引いたウォーターフォード水彩紙F4号

水彩絵てがみ講座内にても説明していますが、水彩紙は保管が良くないと風邪を引きます。
これは水彩紙の宿命というべきもので、スケッチブックや単品の水彩紙はビニール袋等に入れて密封しておかないと空気中の湿気を吸って紙の表面に塗られたにじみ止め(サイジング)が劣化してしまいます。一度、劣化すると、もう元には戻りません。
この紙が風邪を引くという状況は水彩画を描くには、とてもよろしくありません。
描きにくいし、発色も良くありません。

水を乗せると汚いシミが浮かんできます。
できれば、新しい紙に描く方が良いと思います。

とは言え、下描きを終え、彩色し始めて風邪引きに気が付くこともあると思います。実際、私は何度か経験しています。しっかりデッサンして、さあ、色を塗ろうとして異常に気が付いてがっかり…ということが過去にありました。
そんな時は、これで何とか描けるようにします。

ホルベインのマルチサイジングです。
完全な紙の復活は望めませんが、ある程度は描けるようになります。

というところで、風邪を引いたスケッチブックにマルチサイジングを2度塗りして絵を描いてみます。

全編 23分43秒

さ、いかがでしたでしょうか?
やはり新しい紙のようには気持ちよく描けませんでしたが、まあそこそこ絵の具を乗せることができました。風邪引きの紙だからこその味も出ているかな…。
とは言え、敢えてサイジングの劣化した紙に描く必要はないので、皆さんは紙の保管に気を付けて、いつも気持ちよく水彩画を楽しめるようにして下さい。


水彩紙の保管
ジップロックのような密閉できる袋に入れて、乾燥材を入れておけば結構長期間持ちます。
透明水彩画は、紙が命!
あまり大量に買い込まないようにして、早目に使い切るようにしましょう。

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