絵てがみの描き方【柘榴】

水彩絵てがみの描き方
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柘榴2021年10月撮影

庭の柘榴が割れていました。今年(2021年)は、どうも柘榴の豊作のようです。昨年は、3~5個ぐらいしか実がなっていなかったのに今年は結構たくさんなっています。年によって違うのでしょうか。
不思議ですね。
さて、割れた柘榴を枝から切ってきて、数日置いていたらちょっと干からびてきました。こりゃまずい。早く描かねばということで、早速下描きです。

1.描きだす前に、良く観察してから

枝に果実が2個付いていますが、ハガキサイズに描くので1個だけ描くこととしました。
目の前の柘榴をじっくりと見てみます。いや~、思ったより難しそうです。イクラみたいな実と、微妙な赤色に混ざる黄緑。う~ん、手強いかも…。と、ぶつぶつ言いながら下描き開始です。
紙は「アルデバラン水彩紙」ポストカードを使いました。

HBの鉛筆でざっくりと下描きします。やっぱり、イクラみたいな実が気になるので、一番に塗っちゃいました。

2.基本は、下塗りしてから

柘榴の皮を見ると、黄緑やピンク色、赤や黄土色等々、複雑に混ざりあっています。こんな感じを出そうと思ったら一回や二回塗っても表現できません。先ずは、レモンイエローを下塗りにして様子を見ながら色を置いていきます。

3.薄い色から順番に

薄く溶いたカーマイン(赤色)を皮の1層目に塗り、乾く前、乾いた後にカーマインにクリムソンレーキを混ぜて所々に塗っていきます。乾かしている間に、葉っぱとイクラのような実を塗っていきます。

徐々に色を濃くして塗っていきます。実には、カドミウム レッド ライトを重ねます。ヘタや割れた箇所にはペインズグレーとバーントアンバーの混色を塗っていきます。葉っぱの陰の部分は、フッカーズグリーンとイエローオーカーの混色を使います。

ここらで背景を塗っておきます。使用した絵の具は、ウルトラマリンとペインズグレーの混色です。

枝を塗って、柘榴の陰をウルトラマリンブルーとオレンジの混色で塗ります。葉っぱの影も塗っておきます。白の絵の具を小皿にだして、赤い実にハイライトを入れます。
背景が少し暗いので、カーマインやバーミリオンを薄く入れました。

ペインズグレーとバーントアンバーの混色で暗い所を塗って、アクセントとしての輪郭線を少し描いておきます。

4.完成へ

柘榴の影の右側に絵の具が溜まって線のようになっていたので、水筆で薄くしておきます。任意の色を水で薄目に溶いて小筆に取り、背景に指ではじきます。
大体が出来たら、言葉を入れて落款押して完成です。
さて、描いてみると意外と難しかった柘榴ですが、いかがでしょうか?
もっと大胆に墨汁で輪郭をとって、大きく描いた方が良かったかもですが、これも一枚。これはこれで良しとして、またチャレンジしましょう。
皆さんも、是非チャレンジしてみて下さい。
また、出来上がった作品を見せてくださいね。



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